LOOK(ルック)の取り扱いを開始いたしました&カーボンのお話し
2022/12/01
MY2023よりLOOK(ルック)の取り扱いが始まりまして、ひとまず最初のデリバリーで785 HUEZ ヒュエズ DISC フレームセット
プロチームブラックグロッシーカラーが入荷しました。
私にとっても憧れのブランドであり、取り扱いがスタートした事が非常に喜ばしいです。
憧れというだけあって、所有した事はありませんので、動力性能が、とか快適性が、みたいな話は今はできませんが、
いずれ1台組んで乗ってみたいと思っています。だいぶ先になりそうではありますが…
画像のものはサイズM、適応身長で175㎝前後くらいかと思いますが、個人差がありますので、
サイズ感で迷われた場合は現在乗られているバイクのモデルをお伝えいただければ、ジオメトリ見ながら一緒に考える事ができますので、ご相談下さいませ。
ヒュエズは有名な峠の地名でして、そのまんまクライミングバイクです。
一つ上にヒュエズRSというカーボンのグレードが高いモデルが存在します。
カーボンタイプ HM46t(8%)、IM30t(42%)、HR24t(39%)、グラスファイバー12t(11%)
BB規格 PF86.5
シートポスト径 27.2 ㎜
FD 直付
ホイール固定規格 スルーアクスル
LOOKの特徴的な所は、フレームに使われているカーボン繊維の内訳と比率を開示しているところです。
これは珍しい、というか他にあまり聞かないです。
自転車に使われるカーボン繊維は、主に弾性型と引張強度型に分けられ、
超高弾性(UHM) 高弾性(HM) 中弾性(IM) 標準弾性(HT) 低弾性(LM)のように表記されます。
この中では中弾性(IM) 標準弾性(HT)が引っ張り強度型に分類されます。
LOOKの表記でHRと書かれているのは標準弾性ですかね。
かみくだいて言うと、高弾性は伸びないから硬いけど、どこかで閾値を超えると破断する。
低弾性は伸びるから柔らかいけど、破断の閾値が高弾性よりも遠い。ですかね?
ちなみ高弾性カーボンを使うとフレームは軽量になりますので、軽量化のアピールとセットになりがちです。
それと良く目にするトン数ですが、これは高弾性ほど数字が大きくなります。(50tや60tなど)
高強度な素材としては東レのTシリーズが有名で、中弾性タイプ(IM)に分類される繊維です。
なので、Tシリーズを多めに使ったフレームは多少剛性がマイルドだが耐久性がある。みたいな感じでしょうか。
高弾性フレームよりは重くなります。柔らかいので必要な剛性を出すのに厚さを要すからです。
私はFUJIのSL3.1というフレームで組んだバイクに良く乗るんですが、このフレームがFUJIの言う所のC5という、
エントリー~ミドルクラスのカーボン素材で作られており、登坂等で踏力をかけると力が逃げているのがわかるくらいにはマイルドな
剛性感のフレームなので、おそらく中弾性タイプのカーボンを多く使ったフレームだと思うんですが、このフレームで派手な落車を2度起こしているものの、全くクラックの気配がないので、強度というか耐久性は確かに高いんだろうなあという実感があります。
逆に超軽量・高弾性カーボンで作ったタイプのフレームを、知人がジャンプした後の着地で割っているのを見た事がありますので、こちらも、高弾性だとそういうのには弱いんだろうなという実感が。
まあ、自業自得ですけど…カーボンロードでジャンプするなって、のりりんでも言っていたでしょう。
ただ、あくまで感覚と結果から推測しているだけではあるので、
フレームに使われている素材の内訳が公にされていると、ここら辺の曖昧さがなくなって非常にスッキリします。
いたる所で言われ続けている事ではありますが、たとえばT1100を使用!とかウルトラハイモジュラスカーボンを使用!
みたいな謳い文句は、なんの指標にもなりません。50tとか60tの超高弾性カーボンは強度が不足する為、
24t等の弾性の低い高強度のカーボンを併用するのが必須で、「どこに、どういうバランスで何を配置したか」こそが要だからです。
カーボンフレームの歴史はTVT、すなわちLOOKやTIMEと共にありますから、勘所を分かっているんでしょうね。
そしてユーザーにも開示してくれている、こういった姿勢に非常に好感を持っています。
ずいぶん長くなりましたが、今回はLOOK 785 HUEZ ヒュエズ DISC フレームセットのご紹介でした。
各店舗に入荷しておりますモデル・サイズは異なります。入荷モデル・サイズはこちらよりご確認頂けます。
ではー
ウエムラサイクルパーツ
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(※メーカー希望小売価格・販売価格・在庫状況は掲載時のものとなります)