Bianchi OLTRE XR4 ホイールアップグレードFulcrum Airbeat 550 DB 入荷のお知らせ
2022/12/23
年の瀬も押し迫る中、皆さまいかがお過ごしでしょうか?
今年はどれくらい自転車乗ったのかなーとSTRAVAを開いてみたところ、距離6321㎞ 獲得標高56902m PWRは3.46でした。
何て言うか、思ったより乗ってないですし、相変わらず人並以下のパワー。
これだけ自転車にコミットした生活で平均以下って逆にレアなんじゃないか…?
さて、なかなか見応えのある完成車が入荷しました。
Bianchi(ビアンキ) OLTRE(オルトレ) XR4 DISC 2022年(ホイールアップグレード)
圧がすごい。
ロゴの入れ方のセンスが良いですね。エッジの立ったフレームだと良くも悪くもロボ感が出やすいと思うんですが、いつものBianchiらしいエレガント感でお上手。
メインコンポーネント:Shimano 12SP Di2 ULTEGRA
クランク・スプロケ歯数 50/34 11/30(11-12-13-14-15-16-17-19-21-24-27-30)
ホイール:Fulcrum(フルクラム) Airbeat 550 DB
タイヤ:PIRERI(ピレリ) P ZERO RACE 26C クリンチャー
メーカー希望小売価格¥1,056,800(税込)からの¥844,800(税込)
¥212,000引きです、ここでもう自転車一台分くらいあるじゃないですか!ハイエンド怖い。
画像のモデルはサイズ50
適正身長は160~170㎝前後(目安です。)
少し前に最新のフラッグシップBIANCHI OLTRE RCが発表されまして、F1のディフューザーを模したカバーがいきなりUCIに怒られていて話題になってましたね。ベンチュリー効果って自転車にも有効活用できるんですかね?
ですので、XR4は最新モデルの座を明け渡したわけではあるんですが、モデルチェンジが成功したのかどうかというのは、後の世でしか分からない事ですし、実績もトラブルシューティングのノウハウも蓄積しているXR4を選ぶというのも、面白味には欠けますが、堅い手だと思います。
RIMのXR4が発表されたのが2017年でDISC版の追加が2019年(すみません微妙に違うかも)ですので、モデルチェンジのタイミングの早いロードバイク界隈においてはのんびりしている方ですが、OLTRE XR4の完成度の高さから、容易にモデルチェンジできなかったんだと思います。
実際2021年までJumbo VismaがXR4で勝ちまくってましたし、Jumbo Vismaの使用機材がCERVELOに変わってからのOLTRE RC発表だったので途中で供給モデルを変更してチームの成績に影響してもなって感じだったんでしょうか。
パッと見の形状からエアロロードと紹介される事もありますが、1台で山岳も平坦もこなすタイプの、オールラウンドモデルに分類されると思います。セミエアロと言ってもいいのかな。
いわゆる「高レベルでバランスさせた」タイプのフレームだと思います。
それにしても、XR4の現物を今回初めて見たので今まで気が付いてなかったのですが、なかなか独特なフレーム形状をしています。
カタログなんかでは立体的に見れないですからね。見慣れたXR3とも似ているようで結構違う。
XR3はXR2のブラッシュアップ版ですので、意外とXR4と似てないんですよね。
今のポピュラーなセミエアロ形状と言えばGIANTのTCRやBMCのSLRのような、カムテール形状のフロントフォークとヘッドチューブで空気の流れを安定させ、ダウンチューブで乱流を抑制。
続くシートピラーとシートチューブもカムテール形状で余計な負圧を発生させないように空気を綺麗に後方へ流し、全体のエアロを出していくタイプの、最大公約数的なセミエアロ形状なんですけど。
XR4は翼断面っぽいひし形?の集合体みたいな…特にダウンチューブがでっかいひし形で、ヘッドチューブも良く見るとひし形の連続体のような形、この形状がどう有効なのか検索してみるも、ほとんど言及している方はいませんでした。
とかくカウンターヴェイルの話題になりやすい車種ですから、それで記事のスペース使っちゃいますしね。
何か答えを知っている方がいらっしゃいましたら教えて下さいませ。わりかし本気で知りたいです。
ここ数年のグランツールでも基本これ1本で通していた印象です。(時折リッシマも採用されてましたが)
どんなコースも1つのモデルでこなす、というのは一種の理想というか、実現するには障壁の多い事柄なんですが、それをグランツールという過酷な状況で証明しているのは驚嘆に値します。
いや、1モデルで全部いけます!って実践するのは恐らく難しくないんですよ、実践するだけなので。
ただ、通常は結果が付いてこない。何とはいいませんが、そういうモデルありますでしょう。
繰り返しになりますが、XR4を採用したプロチームの戦績という結果を残してるのが凄いんですね。
ハイエンド帯のフレームに必要なのは軽さと剛性ですが、剛性が高すぎても路面の凸凹に追従しきれず車体が跳ねて推進力を逃がします。
タイヤの空気圧を上げすぎてはいけない理由と同じです。
また、乗り手も相応のダメージを受けます。変形しない対象物に入力すると、入れた分の力が反力として返ってくるからです。
ですので、とにかく剛性を!という時代は過ぎ、今では過剛性にならないようにするのがメジャーな考え方ですが、そこから先が2つの派閥に分かれていると個人的に思っていまして
一つは、優れたライダーなら扱いこなせるギリギリのラインまで剛性を上げて、反力によるダメージの回避や路面への力の伝え方を、ライダーの技術とフィジカルに任せるタイプのメーカー。一般ライダーには動力性能の天井の位置さえ見えないが、ガチ勢からは高評価の嵐といったタイプ。カタログスペックが高く、試乗した時の印象が良いのでマーケティングに強いです。
もう一つが、乗り手の技術、肉体レベルに個人差がある事、体調やメンタルによるパフォーマンスのムラが当然あると考え、剛性重視の設計にはせず、最高性能を少しだけ引き下げる代わりにスイートスポットを広く取るタイプのメーカー。
「乗り味」という数値化しにくい非常にふわっとした評価軸で勝負するタイプなので、マーケティングで不利です。
MERIDAとかBianchiがこっちのタイプ(私の中ではの話ですよ。)で好きなんですが言語化が難しい為、何でオススメなのか聞かれると言い淀みが起きるので、ここで説明しておきます。
めちゃめちゃ個人的な意見ですが、理屈で走る秀才タイプの人は前者が向いていて、感性で走る天才タイプの人は後者が向いていると思っています。感性で走るタイプのライダーは反力を逃がすのも、路面にトラクションを伝えるのも感覚で上手くやっているので、調子を崩した時に自分を俯瞰で見て修正するのが苦手です。「いつものように全力でやっているのに何故か進まない!」とナーバスになります。そういった状態に陥った時にムラのあるペダリングも受け付けてくれるタイプのフレームは助けになります。
理屈で走らせるタイプのライダーは、反力を逃がすのもトラクションをかけるのも、技術としてやっているのであまり浮き沈みがありません。ただ、天才タイプの人が本調子の時はどうやっても敵わないと思います。常に考える事にある程度リソースを費やしているので、100%中の100%みたいなパフォーマンスは物理的に出ないと思います。
なんか話がそれてきましたし、すでに結構な文章量になっている…こういうフレーム造形みたいな話が好きで、一人フレームを撫でながら楽しくなってる事が良くあります。不気味ですね☆そろそろスペック等の話題に移りましょうか。
コンポーネントはShimano ULTEGRA Di2 R8170 ディスクブレーキ仕様 電動シフト 2×12スピード
この55㎜ハイトVerのAirbeatは国内未発売で何気にレアらしいですよ。
通常の40㎜ハイトのAirbeatは定価で¥140,000位しますから、大変お買い得になっています。
PIRERI(ピレリ)のレースタイヤ P ZERO RACEを履かせてくれているのも素敵。
ミドルグレードのカーボンホイールを最初から付けてくれるのは本当に有難い。
なんだかんだでパフォーマンスの要はタイヤとホイールですから。
ハンドルステム一体型のVISION METRON(ビジョン メトロン) 5D ACR が標準装備。
一体型に」関しては空力重視派とポジション重視派で舌戦が繰り広げられていますが、軽量性と剛性を両立できるので、良い物の一つではあると思います。
50サイズには100㎜×400㎜で、125㎜ドロップ、80㎜リーチ。
BB規格はBB86です。BB規格は86が良いですよ。何が良いってシマノ純正のBBの耐水性です。とにかく水が浸入しにくい造形をしていて素晴らしい。
メンテナンス頻度の低さより優先することはBBには無いと思います。(個人の感想です。)
改めて見るとイーグルのヘッドバッジ格好いいですよね。